景気の現状に対する評価
現在の景気を3か月前と比較すると、その評価は以下のとおりであった。
景気の現状判断DI(合計)は、前月を12.0ポイント上回る31.8となり、3か月連続して前月を上回った。なおこの上昇幅は過去最大である。分野別にみると、家計動向関連は、「最近、全く止まっていた個人住宅の設計依頼がたて続けにあった。予算や規模は小さいものが中心だが、建築物価や金利が下がり始めたことが、検討のきっかけとなっている。反面、その他の非住宅の物件は相変わらず動きが止まっている。」(設計事務所(経営者))などの理由から、「悪くなっている」「やや悪くなっている」との回答の割合が減少し、「良くなっている」「やや良くなっている」「変わらない」との回答の割合が増加したため、前月を11.7ポイント上回る33.9となった。企業動向関連は、「自動車関係の受注には大きな改善は見られないが、エレクトロニクス関係の受注に若干明るい兆しも見え始めている。ただし稼働率は前年比で6割程度である。」(鉄鋼業(総務担当))などの理由から、「悪くなっている」「やや悪くなっている」との回答の割合が減少し、「良くなっている」「やや良くなっている」「変わらない」との回答の割合が増加したため、前月を13.6ポイント上回る29.3となった。雇用関連は、「悪くなっている」との回答の割合が減少し、「変わらない」「やや悪くなっている」との回答の割合が増加したため、前月を10.3ポイント上回る22.1となった。
現状判断DI
|
3月 |
前月差 |
合計 |
31.8 |
12.0 |
家計動向関連 |
33.9 |
11.7 |
企業動向関連 |
29.3 |
13.6 |
雇用関連(参考値) |
22.1 |
10.3 |
景気の先行きに対する評価
現在より2~3か月先の景気の先行きに対する評価は以下のとおりであった。
景気の先行き判断DI(合計)は、前月を14.3ポイント上回る40.1となり、4か月連続して前月を上回った。なおこの上昇幅は過去最大である。分野別にみると、家計動向関連は、「宴会は多くの企業が控えめにしているが、個人消費は不景気の中でも少し回復してくる。高速道路料金引下げで週末の家族旅行が今月増えたようなので、今後に期待できる。」(都市型ホテル(スタッフ))などの理由から、「良くなる」「やや良くなる」「変わらない」との回答の割合が増加し、「悪くなる」「やや悪くなる」との回答の割合が減少したため、前月を13.3ポイント上回る39.6となった。企業動向関連は「依然として低水準ではあるが、中国など一部では回復が見られるほか、主力の北米・欧州での在庫調整完了を受けて、生産は緩やかに回復する。」(金融業(業界情報担当))などの理由から「良くなる」「やや良くなる」「変わらない」との回答の割合が増加し、「悪くなる」「やや悪くなる」との回答の割合が減少したため、前月を16.4ポイント上回る42.1となった。雇用関連は、「やや良くなる」「変わらない」との回答の割合が増加し、「悪くなる」「やや悪くなる」との回答の割合が減少したため、前月を16.2ポイント上回る39.7となった。
先行き判断DI
|
3月 |
前月差 |
合計 |
40.1 |
14.3 |
家計動向関連 |
39.6 |
13.3 |
企業動向関連 |
42.1 |
16.4 |
雇用関連(参考値) |
39.7 |
16.2 |
中国地域データ[PDFファイル]